鉄の性質 ①鉄の長所と短所
2017.12.12
鉄は使用量の一番多い金属です。その理由は、コストが安く、強度が大きく、加工し易い性質にあります。この長所を生かして、建築、自動車等の車両、造船、橋、パイプ等多岐に渡って使用されています。又、磁性を持つことも鉄の長所であり、電気電導性、熱伝導性が良いことも、長所の一つです。
しかし、鉄にも短所があります。最大の短所は、錆び易いことです。鉄は酸素と非常に結びつきやすい性質を持ち、これが錆び易い原因になっています。この錆易さを改善する為に色々な改善がされてきましたが、代表的なものが、ステンレスとめっきです。又、鉄には、ある特殊な条件で、急に強度が落ちる脆性という性質があり、これも大きな短所の一つです。
身近な自動車を例にとり、鉄の長所を考えてみましょう。強度は自動車にとって非常に重要で運転者の安全に直接影響します。この為、自動車の車体、フレーム、外板及びエンジン、駆動系で合わせて約70%に鉄系材料が使用されています。自動車は鉄と縁が深いと言われる所以です。鉄のトン当たり単価は約10万円です、自動車には約1トンの鉄が使われているので原料コストは約10万円になります。
表を見てください。もし、全ての鉄系材料をアルミニウムに変えようとすれば、原料コストは約3倍の30万円になります。又、アルミニウムは鉄のようにプレス加工も難しく、溶接性も悪いので、大規模な製造ラインの改造も必要でさらにコストアップの要因になります。このことが、自動車が鉄系材料を多く使う理由になっているのです。
区分・・・Fe・・Al・・Cr・・Cu・Zn・Pb・・Ti・・Ni
生産量 100 2.1 1.2 1.1 0.7 0.3 0.3 0.1
コスト・・・1・・・3・・15・・10・・6・・4・・30・・20
鉄と他の金属の比較(生産量はFeを100、コストはFeを1とした場合の値)
しかし、鉄にも短所があります。最大の短所は、錆び易いことです。鉄は酸素と非常に結びつきやすい性質を持ち、これが錆び易い原因になっています。この錆易さを改善する為に色々な改善がされてきましたが、代表的なものが、ステンレスとめっきです。又、鉄には、ある特殊な条件で、急に強度が落ちる脆性という性質があり、これも大きな短所の一つです。
身近な自動車を例にとり、鉄の長所を考えてみましょう。強度は自動車にとって非常に重要で運転者の安全に直接影響します。この為、自動車の車体、フレーム、外板及びエンジン、駆動系で合わせて約70%に鉄系材料が使用されています。自動車は鉄と縁が深いと言われる所以です。鉄のトン当たり単価は約10万円です、自動車には約1トンの鉄が使われているので原料コストは約10万円になります。
表を見てください。もし、全ての鉄系材料をアルミニウムに変えようとすれば、原料コストは約3倍の30万円になります。又、アルミニウムは鉄のようにプレス加工も難しく、溶接性も悪いので、大規模な製造ラインの改造も必要でさらにコストアップの要因になります。このことが、自動車が鉄系材料を多く使う理由になっているのです。
区分・・・Fe・・Al・・Cr・・Cu・Zn・Pb・・Ti・・Ni
生産量 100 2.1 1.2 1.1 0.7 0.3 0.3 0.1
コスト・・・1・・・3・・15・・10・・6・・4・・30・・20
鉄と他の金属の比較(生産量はFeを100、コストはFeを1とした場合の値)